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輸入販売業によくある相場変動による資金繰り悪化の事例

法人破産

小売(通販)業

輸入販売業によくある相場変動による資金繰り悪化の事例

借入理由

仕入資金などの運転資金調達のため

負債総額

約700万円

毎月の返済額

約20万円

債権者数

7名

ご相談後の負債総額

0

[事例18]

債務発生から相談まで

代表者様は、長年副業として個人ネットショップの運営をしておられ、売上も好調で脱サラして個人事業主として経営を始められました。しかし、輸入販売業であったため、円安に状況が転じ、営業状況が傾きかけたため、資金調達をしやすくするために会社を設立して会社経営を開始されました。仕入資金などの調達はしやすくなりましたが、仕入れ価格の上昇等もあり、資金繰りが圧迫されていき、経営状態悪化から、追加融資も受けられずに営業を停止され、当事務所へ相談に来られました。

弁護活動の内容

本件は、個人事業から法人成りした案件で、ご自宅を事務所利用されていたため、会社と個人の設備と債務の帰属などを切り分けることがポイントでした。また、少しだけ在庫品がありましたが、製品の部品で他製品への転用不可なため、換価可否を管財人に判断いただけるかも多少懸念がありました。
個人と会社の切り分けは、決算書の計上内容を一つ一つ確認していき、代表者様にも資料等を用意いただくなどして準備を進めていきました。在庫品については、過去の納品先などで買い取りいただけないかなど事前確認等も行っていただきました。

結果

申立後に管財人から資産と債務の帰属等の確認が行われましたが、事前準備の甲斐もあり、問題点もなく、処理を進めていただけ、在庫品については、やはり換価不可でしたが、手続上は問題なく事件終了となりました。

弁護士からのコメント

中小企業や個人事業から法人成りした場合、個人と会社の資産や債務が混同されてしまうことが多々あります。仮に、会社の資産を個人に流用等していた場合は、管財人から返却(返金)を求められることもあります。また、会社に帰属する債務を個人で支払ってしまっていた場合、一部債権者に利益を与える破産手続に反する行為として、代表者様が厳しい指摘を受ける場合もあります。一つ一つ切り分けすることは労力を要することですが、手続をスムーズに進めるためには必要なこととなり、そのお手伝いを当事務所にて行うこともできます。個人事業から会社を設立された経営者様で、現在借金をかかえられて資金繰りが厳しく廃業をご検討されている場合は、当事務所へのご相談をご検討いただけますと幸甚です。
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