卸売業
通信網やIT機器発達に伴い取引が減少した卸業者の倒産
借入理由
仕入代などの中抜け資金の穴埋めのための資金借入
負債総額 |
約1憶9,000万円 |
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債権者数 |
13名 |
ご相談後の負債総額 |
0円 |
[事例43]
債務発生から相談まで
代表者様は生鮮品の卸売を行い、仕入元の協力も得て順調に事業を展開され、最大で8億円近くの年商をあげていました。
しかし、仕入元との協力体制が徐々に減っていき、長引く不況で卸先の倒産が相次ぎました。さらにインターネットなどの発達で卸先が仕入元や生産者と直接取引を行えるようになったことで売上が減り、資金繰りが厳しくなっていきました。
その中で、仕入元から支払方法の変更を指定され、キャッシュフローが追い付かず、資金ショートの見込みとなり当事務所に相談にいらっしゃいました。
弁護活動の内容
本件は負債も2億円近く多いですが、資産も多額にあったため、売掛金の回収、事務所賃借物件の明渡、リース物件の返却、車両の売却などを当事務所主導で行う形で処理を進め、資産の散逸を防ぐように努めました。
もっとも、資産を破産申立前に処分する場合は、適正価格で売却などが必要なため、査定などは代表者様自身に対応いただくなどしました。
結果
代表者様に取得いただいた査定などを元に資産の処理等を進め、一方で事務所の処理も賃貸人と相談をしながら進め、明渡をスムーズに行えたことから、敷金の回収も無事に行えるなど、数千万円の資産を確保して破産申立を行う形がとれました。
資産の処理については、事前の査定など資産調査を行っていた関係で不当処分という指摘を受けることはなく、手続自体も問題なく終了しました。