運送業
車両を売却等して裁判所に納める費用に充て、会社を破産できた事例
借入理由
売上減少による資金不足
負債総額 |
約1,300万円 |
---|---|
債権者数 |
7名 |
ご相談後の負債総額 |
0円 |
[事例9]
債務発生から相談まで
代表者様は、長年個人で運送業を一人で営んでおられましたが、取引先の要望を受け、法人を設立して会社による運送業経営を始められました。法人となって受注業務の規模も大きくなったことから外注を利用されるようになりましたが、この支払のための資金が売掛金回収サイトの問題で中抜けすることがあり、金融機関からの借入を利用されるようになりました。
その後、不景気や天災の影響で、顧客企業が倒産や自社配送を行うようになり、売上が減少し、代表者様の会社は、金融機関への返済が厳しくなっていきました。
その中で、税金の納付方法の変更なども重なり、資金不足が生じ、代表者様は、会社の経営に限界を感じ、当事務所へ相談に来られました。
弁護活動の内容
従業員の雇用はございませんでしたが、外注運転手の利用が複数名おられ、この外注業者に対する買掛金が給与と同視されるものかどうかの判断が必要でした。また、年式が古い車両でしたが、車両も複数台所有しておられましたので、保管場所と処理方法についても検討が必要でした。
結果
外注業者との契約が雇用なのか、請負なのかを判断するのは、最終的に裁判所となりますので、この点は、過去の取引内容等を裁判所に報告するにとどまりましたが、車両については、保管場所の確保も必要であったため、事前に査定をとっていただき、適正価格で売却などしていただき、裁判所に納める費用に充てていただきました。
結果、破産管財人にて、債権の調査等を行うだけで処理を進めていただき、無事に手続が終了致しました。
弁護士からのコメント
本件は、外注業者様との契約内容の判断も必要な案件でしたが、代表者様が判断に必要な資料等も事前に準備していただき、また、保管などにも手間がかかる車両も事前処理のためにも協力をいただけたため、裁判手続きも長期化せずに進めることができました。何より、事前に処理した車両の代金から一部とはいえ、裁判所に納める費用を用意でき、代表者様の費用準備の負担を軽減できたのではないかと思います。もし、借金にお困りで、弁護士に頼むにも費用の用意ができないとお悩みの場合は、一度、当事務所にご相談ください。