訴訟手続

1.訴訟の種類

話し合いで債権が回収できない、あるいはそもそも話し合いにならない場合などは、訴訟を提起して債権の回収を図ることになります。

債権を回収する訴訟には2通りあります。「(通常の)訴訟」と「少額訴訟」です。

それぞれの訴訟について、概要を簡単に説明します。

(1) 訴訟

私達の多くがイメージする、いわゆる「裁判」です。債権者が裁判所に訴状を提出して行います。

債務者へ請求する債権の額が140万円以下の場合は債務者の住所地を管轄する簡易裁判所へ、それよりも高額な場合は地方裁判所へ提訴します。

裁判では法廷で債権者と債務者が証拠を提出し、それぞれの主張を行います。これを何度か繰り返したあと、裁判官がどちらの主張が正しいかを判断して、判決に至ります。

お互いの主張が平行線で、お互いに証拠も十分だと、審理に何ヶ月、ときには1年以上もかかります。速やかな債権回収が難しいことも多いです。

(2) 少額訴訟

60万円以下の比較的少額な金銭の支払いを請求するための訴訟です。債務者の住所地を管轄する簡易裁判所へ提訴して行います。

通常の訴訟と違い、原則的に1度しか審理が行われません。審理当日に判決も下されるため、迅速に訴訟手続が終結します。

しかし1度の審理で判決が出てしまうので、証拠や証人をしっかりと準備する必要があります。

また、相手が異議申立てをすると通常の訴訟に移行してしまうため、結果的に訴訟期間が長くなる可能性があります。

なお、少額訴訟を利用できるのは債権者1人につき年10回という制限があります。

2.訴訟の効果

訴訟には以下の効果が期待できます。

(1) 早く終結することもある

裁判を起こしても、判決まで待たなければいけないわけではありません。訴えを提起した時点で債務者から和解の申し出があることも多いです。裁判が始まった後でも和解ができるため、解決に至れば訴訟を取り下げて構いません。

相手が裁判で負けることを見越しているような場合は、和解を申し出てくる確率が高くなります。結果的に早く解決できることも多く、「裁判は時間がかかる」という思い込みは常に正しいわけではありません。

(2) 消滅時効に必要な期間が延長される

債権には消滅時効がありますが、訴訟を提起すると消滅時効の成立に必要な期間をリセットすることができます。

大抵の借金は5年で時効となりますが、裁判をすれば確定判決のときから10年間は時効が成立しません。債権が時効で消える可能性を大幅に減らすことができます。

(3) 債務名義を獲得できる

訴訟を経て得た確定判決や、和解によって得た和解調書などは「債務名義」と呼ばれます。この債務名義を獲得することが訴訟の目的です。

債務名義があれば相手の財産を差押えて、そこから債権を回収できます。

債務名義を取られてしまった債務者としては、常に財産を差押さえられる危険に晒されていることになります。差押えを防ごうと支払いに応じる可能性が高くなります。

3.訴訟を弁護士に任せるべき理由

訴訟は弁護士に依頼して代理人になってもらうことが一般的です。

(1) 手続きを代行してくれる

裁判所での手続きは複雑で、一般人には難しいことが多いです。

弁護士は裁判所の手続きに慣れているため、必要な書類を正確かつ迅速に作成して手続きを行ってくれます。

(2) 勝訴の可能性が上がる

弁護士は法廷に提出する書類や証拠を揃え、審理の中で必要な主張をしっかりと行ってくれます。裁判官に対する説得力が段違いなので、勝訴できる確率が高くなります。

また、弁護士が主張することで、債務者が観念し和解を申し出る効果も期待できます。

(3) 和解の内容にも安心できる

和解に至った場合でも、法的知識がないと相手にうまく言いくるめられて、知らないうちに不利な条件で和解してしまうかもしれません。

専門知識のある弁護士が和解に関与することで、より債権者側に有利な条件で和解しやすくなります。

弁護士法人泉総合法律事務所には、訴訟手続や和解など債権回収における全ての場面について十分な知識がございます。債権を回収するために訴訟を行う場合は、ぜひ泉総合法律事務所へご相談ください。

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