澤田 啓吾(さわだ けいご)弁護士
―出身学校はどちらですか?
東京大学法学部私法コースを経て同大学院法学政治学研究科法曹養成専攻を卒業しました。
―弁護士会などで活動されている団体、役職などはありますか?
現在は神奈川県弁護士会刑事弁護センター委員会に所属しています。
―ご相談者様と接するとき、先生が大切にしていることを教えてください。
法律事務所を訪れる方は皆問題を抱えて不安にかられておいでですから,緊張を解いてもらい肩の荷を下ろしてもらうことがまず第一に必要と考えています。そして,各々の問題について可能な限り何かしらの解決の道筋を示すことを心がけ,そのお手伝いを任せてもらえる場合には十分にリスクや費用について納得してもらった上でご決断頂けるように言葉を尽くしています。
―債権回収事件の依頼を受けるにあたり、心がけている・気をつけていることはありますか?
ご依頼を受けてお手伝いすることにより、依頼者の希望した結果が得られる見込みがあるならば幸いなことですが、残念ながら事情によっては最善を尽くしても依頼者のための利益を確保できる見込みが非常に少ないことがあります。そのような場合にはご依頼を受けることによってかえって損失を大きくしたり、かけたコストに見合わない結果しか得られなかったりして依頼者の不利益が生じてしまうおそれがありますから、紛争から撤退することや時機を待つことをお勧めすることが専門家には求められます。依頼者が前のめりであっても、それに流されることなく冷静な判断をする責務があることをいつも念頭に置いています。
―債権回収を弁護士に依頼する意義・メリットについてお聞かせください。
債権債務を巡る紛争は、どうしても当事者同士に問題となる紛争や法律関係以外の背景事情があることや感情的わだかまりを伴うことから、本人が交渉しても話が脱線してしまいがちになります。その点、弁護士は受任した紛争の解決のみを目指し相手方とやりとりしますから、紛争解決の役には立たない不満のぶつけ合いや不毛な罵り合いに陥ることなく交渉を進めやすいと言えます。
また、法的手続を通じて債権回収を試みることは、弁護士の助力なしにこれを行うことは可能ですが、弁護士に依頼する方が時間を短縮できより効率的に裁判所に主張を聞いてもらえることは言うまでもありません。一方で弁護士と言えども法的主張の裏付けとなる事実、つまり証拠なしには目的を達することはできませんので、依頼者には証拠の収集を主にお願いすることになります。紛争当事者のなすべきことの一部を専門家と分業することにより、依頼者はその労力を効果的に紛争解決のために用いることができるのです。
そして、多くの場合こうした法的紛争を戦うことが初めての経験である依頼者にとって、弁護士は今後の紛争解決の道筋の案内人となることができ、今していることの方向性は正しいか、どの程度のコストが今後見込まれるかといった、経験に基づかなければ判断の困難な様々な疑問を解消する役目を担うことができます。そうすることで、紛争当事者にはつきものの不安やそれに伴う判断ミスを最小限に留めることが期待できるでしょう。
―最後に、弁護士へ相談しようか迷っている債権回収でお困りの方にメッセージをお願いします。
債権回収を試みられる方は、ご自身で契約書を作るなど、ある程度法律知識があってそれに基づいてうまく立ち回ってきたと自負のある方も少なからずいらっしゃるでしょう。
ですから、弁護士の助力を得なくても紛争を自力で解決できる、あるいは自分の考えた方法に沿って弁護士に動いてもらいたいとお考えかもしれません。
ですが、紛争は理屈だけで解決が図れるものではなく、事実上の障害が多々あることはよくお分かりかと思います。そうした障害をどうしたら取り除けるか、それとも回避して別の方向から攻めるべきかといった実践的な知識は、実際に紛争を数多く体験することにより身につくものですから、多くの依頼者の方にとってはご自身の経験だけを基にするよりも専門家の経験を利用した方が有利に解決を図ることができるはずです。
専門家の助力を得るために必要なコストは、明瞭に示されており、契約なさる前に十分に得失を検討してから要否を決めて頂くことができます。
依頼なさるかどうかはさておき、相談だけでも一人で思い悩むよりは有意義な解決の道筋が得られることが多いですから、お気軽にご予約なさって下さい。